粟嶋堂宗徳寺 婦人病治癒

　宗徳寺は室町時代に創建されたお寺ですが、その後、安慶和上が和歌山より粟嶋明神を勧請し開創されました。勧請する際、今の場所で御神体が急に重たくなったのでこの地に祀ったのだそうです。

　粟嶋堂にまつられている粟嶋明神は、天照大神の第六の姫君といわれ、大坂の住吉明神と結ばれましたが婦人病を患ったため島流しになりました。流れついた地に医薬の神・少彦名命を祀る社があり、一生懸命お参りしたところ粟嶋明神の病は治癒したといわれています。
　以来、粟嶋明神は女人から病を守る誓願を立てられたといわれ、「婦人病の神」「女性の守護神」として女性の篤い信仰を集めています。江戸時代の俳人・与謝蕪村も娘の病気平癒のため何度も祈願に訪れたそうで、境内にはその際に詠んだ句碑があります。
　「あわしまさん」の名で親しまれるお寺です。