大阪ご利益べんり帖
水間寺
 聖武天皇は42歳の厄年に病気になりました。
 なかなか病が平癒せずにいたある日、聖武天皇は「この奈良の都より西南の方角にあたって観世音菩薩がご出現なさる。よってこの観世音の尊像を都にお供をしてご信仰申せ」とのお告げを受けました。そのお告げを僧・行基に伝え、仏像を探すことを依頼。僧・行基はこの仏像を求めてお告げのあった西南の霊域を探したところ、現在の水間寺の境内にある滝で白髪の仙人に出会いました。すると仙人は「汝を待つこと久し」と言って尊像を手渡し、自分は龍となって昇天したと伝えられています。
 授かった仏像は一寸八分(約6cm)の聖観世音菩薩で、謹んで授かった像を天皇に捧げたところ天皇の病は平癒、全快されました。聖武天皇は、この仏像を授かった地にお祀りするようにと勅命を下し、その命をもって僧・行基が観音像を本尊として開いたのが水間寺です。
 本尊は厄除け観音として名高く、現在も厄除け祈願に訪れる参詣者は絶えません。
 水間寺では、毎年1月に厄除けの「千本搗(つき)」が行われ、その際についたお餅は、仏さまにお供えした後、厄除けの餅として参詣者に配られます。
● 寺社名
水間寺
● ご利益
厄除け
● 住所
大阪府貝塚市水間638
● アクセス
水間鉄道「水間観音駅」徒歩約10分
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